七色いんこ
新人研修でノンバーバルコミュニケーションを指導される。
オレは姿勢が悪い。
声のトーンもテンションが低い。
「閉じてるやつ」と「開いてるやつが」いるのだとすれば(←木村拓哉風に)、
基本的に「閉じてる」ことが多い。
だってアウトローに憧れてるんだもん。
まあいいや。
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代役専門の役者にして、盗賊。
ド派手な格好がやけにウザい、ちょっと変わった主人公の手塚治虫マンガ。
複雑な人間関係の複線が、主人公の過去から復讐へと帰結する。
いわばお家芸のシナリオ展開。
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与えられた文脈の中で
一つの人格を演じるということ。
それが作品として成立するのが演劇の世界だ。
以前、TDLでダンサーとして働いた経験を持つヒトに会ったことがある。
魅力的な視線、引き寄せられる声色で
その人はこんなことを言ってた。
「みんな自己表現が下手すぎる。自分の持ってる引き出しを体一つで表現する。
そんな修行の積み重ねが演劇だ。ボクは演劇を勉強して本当によかった。
就職活動なんかで、不安でおどおどしてる人らを見てると、
ボクが演劇からどれだけ多くのことを学んだか、実感する」
このセリフは悔しかった。
彼は自身の中にたくさんのスイッチを持っていた。
自分自身をどう表現するのか、
いわば「魅せ方」のスイッチだ。
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とんでもない文脈を突きつけられても、
スイッチを入れて飛び込んでいける。
そんな役者を見てると、「参った」と思う。
修行の道は長い。
和