七色いんこ

kido-nobunaga2004-04-02


新人研修でノンバーバルコミュニケーションを指導される。

オレは姿勢が悪い。
声のトーンもテンションが低い。
「閉じてるやつ」と「開いてるやつが」いるのだとすれば(←木村拓哉風に)、
基本的に「閉じてる」ことが多い。


だってアウトローに憧れてるんだもん。
まあいいや。




代役専門の役者にして、盗賊。
ド派手な格好がやけにウザい、ちょっと変わった主人公の手塚治虫マンガ。
複雑な人間関係の複線が、主人公の過去から復讐へと帰結する。
いわばお家芸のシナリオ展開。



与えられた文脈の中で
一つの人格を演じるということ。



それが作品として成立するのが演劇の世界だ。



以前、TDLでダンサーとして働いた経験を持つヒトに会ったことがある。
魅力的な視線、引き寄せられる声色で
その人はこんなことを言ってた。



「みんな自己表現が下手すぎる。自分の持ってる引き出しを体一つで表現する。
そんな修行の積み重ねが演劇だ。ボクは演劇を勉強して本当によかった。
就職活動なんかで、不安でおどおどしてる人らを見てると、
ボクが演劇からどれだけ多くのことを学んだか、実感する」



このセリフは悔しかった。
彼は自身の中にたくさんのスイッチを持っていた。
自分自身をどう表現するのか、
いわば「魅せ方」のスイッチだ。




とんでもない文脈を突きつけられても、
スイッチを入れて飛び込んでいける。


そんな役者を見てると、「参った」と思う。
修行の道は長い。